釈尊の教えと達磨の行法を現代に生かす教え 金剛禅について

2021年8月11日

金剛禅とは

少林寺拳法の教えは、とりもなおさず少林寺拳法創始者・宗道臣の教えですが、その宗道臣の教えの根本は、仏陀釈尊の正しい教えと、これを正しく継承した菩提達磨(ぼだいだるま=達磨大師)の行法を現代に生かすことにあります。
すなわち、金剛禅とは死後の安楽や現世利益を説くのではなく、生きている人間が、少林寺拳法の修行を通して、まず己を拠り所とするに足る自己を確立し、そして他のために役立つ人間になろうという、身心一如・自他共楽の新しい道なのです。
なお、金剛禅という名称は、仏教の守護神とされる仁王尊の神名に因んで、阿吽・陰陽二体の金剛神が象徴する無限・無量の宇宙の大調和をイメージして宗道臣が名付けたものです。

宗道臣の、心が強くなる言葉

金剛禅総本山少林寺公式YouTubeチャンネルより

金剛禅の教義

金剛禅では、宇宙のすべてに関わり、それを動かす大いなるはたらき・法則を、「ダーマ」と呼び、ダーマを信じることを教えの中心としています。
宇宙は誕生以来、時々刻々と変化し、その変化の中で地球が生まれました。
そして長い時の流れを経て、地球上では、私たち人間を含め多くの生命が生かされています。
一 粒の種が、水や土の養分、太陽の光等、様々な影響を受けて芽を出し、やがて花を咲かせるように、私たち人間も自分の中にある可能性を信じて努力すれば、必 ず素晴らしい人生を送ることができます。
ダーマを信じるということは、自分の可能性を信じるということであり、私たちはそれを修行することによって学び、 身に付けていきます。
(金剛禅総本山少林寺公式サイトより引用)

「ダーマ」について

金剛禅の信仰の中心は「ダーマ」です。
「ダーマ」は、サンスクリット語(梵語)から来ており、Dharmaと書きます。
通常「ダルマ」などと発音されますが、金剛禅では、禅宗の祖師である達磨大師との混同を防ぐため「ダーマ」と呼びます。
「ダーマ」は「法」とも訳され、法則、真理、全宇宙を統一する力、正義、最高の実在など、つまり、宇宙の“最高の真理”“最高の秩序”を表すものとして、 宗教的、道徳的、社会的、倫理的な意味に用いられます。
もとより、ダーマは本来、拝んでご利益を求めるための祭祀や礼拝の対象になるものではありません。
(金剛禅総本山少林寺公式サイトより引用)

金剛禅の主張と願い

金剛禅の教えは、生きている人間が、拳禅一如のたゆまぬ修行を積み、まず真に寄り所とできる 自己を確立し、半ばは他人(ひと)の幸せと社会の発展のため役立つ人間になろうというものです。
そして人間どうしの拝み合い(尊重)と援け合い(協力)に より、平和で豊かな理想社会を実現するため、積極的に行動・実践していこうと説いています。
天国や極楽はあの世にあるものではなく、この世につくるべきも のです。それは神仏がつくるのではなく、人間が協力してつくりださなければならないものなのです。
人間の心の改造と平和的な手段によって、地上天国を実現 させようというのが、金剛禅の主張であり、この道を行じる私たちの願いであります。
(金剛禅総本山少林寺公式サイトより引用)

金剛禅総本山少林寺について

全景

金剛禅総本山少林寺は、少林寺拳法による身心一如の修行を基に「自己確立」「自他共楽」の道を究め、日々の暮らしに生かすという独自の宗風を持つ教団です。
金剛禅は、人間が宇宙の大いなる働きを宿す“可能性の種子”であることを信じ、その可能性を開花させながら、お互いを尊重し合い、手を取り合って平和で豊かな社会を実現していこうと説いています。
日本各地のおよそ2,000の道院では、子どもから高齢者まで、世代を超えて楽しく修行にいそしんでいます。

金剛禅総本山少林寺所在地

〒764-8511 香川県仲多度郡多度津町本通3-1-48
TEL:0877-33-1010
金剛禅総本山少林寺公式WEBサイト